牧士清田家の三代勝定は馬術にすぐれ、将軍の御前で見事に悍馬を乗りこなしたといいます。この馬を賜り、帰村する途中、現在の市川市北方付近に至ると、にわかに馬がたけり狂ったので、切り殺してしまい、後に、その冥福を祈るために作った小詞が、この駒形大明神と伝えられています。 （市指定文化財）

清田家は、江戸幕府の命をうけ、小金中野・下野牧の牧士役を１３代にわたって世襲しました。牧士は野馬の管理を行ない、野馬捕りや将軍の鹿狩りの際には、勢子人足たちを指揮しました。また、苗字帯刀の他、乗馬や鉄砲の所持も許されていた。 （市指定文化財）

三橋家は、江戸時代に小金中野・下野牧の牧士役をつとめた家柄です。この墓地には享保８年（1723）に亡くなった２代目五郎兵衛から、昭和の初めに貴族院員として活躍した三橋彌まで１０代にわたる墓石があります。 （市指定文化財）

「ひとつ家（や）へ　人を吹き込む　枯野かな　魚文」との銘文が刻まれています。松尾芭蕉の流れをくむ俳人三級亭魚文（さんきゅうていぎょぶん）が、旅の途中で鎌ケ谷宿を通った時に詠んだ句と思われ、「明和元年（1764年）武陽産高橋氏建立」とあります。木下街道の道しるべも兼ね、「右　木をろし道」「左　中木戸道」と刻まれています。中野牧の中に建てられました。 （市指定文化財）

安永５年（1776年）、鎌ケ谷宿の大国屋（福田）文右衛門が、先祖供養のため、江戸神田の鋳物師に鋳造させたものです。銅製の釈迦如来仏で、高さは台座を除き１．８ｍあります。豪勢な開眼供養の様子が伝えられ、鎌ケ谷宿の盛時の様子を今に伝える貴重な文化遺産です。木下街道を通る旅人たちの目印としても親しまれていました。 （市指定文化財）

牧内で野放し飼いされていた野馬が、村に入り畑の作物を食い荒らすことを防ぐための土手（野馬除土手）と捕込や水飲み場へ誘導するなど、野馬を効率的に管理するための土手（勢子土手）を総称して野馬土手といいます。鎌ケ谷市立初富小学校の校庭横にある土手（勢子土手）が国史跡に指定されています。 平成１９年２月６日指定（国史跡）

江戸幕府が軍馬の需要をまかなうために設置した小金牧の一つの中野牧の遺構です。捕込（とっこめ）は、野馬を追い込み、捕らえて選別する施設でした。 ３区画のうちの１区画の公開をしています。他２区画は、イベント時に見学の案内をしています。 平成１９年２月６日指定（国史跡）

約４万５００㎡もある広大な敷地には、長いひょうたん型をした大小の池があります。四季の変化を楽しめ、お散歩コースにピッタリ。公園内には、かつて小金牧にいた野馬をイメージした親子の馬の像があります。国史跡下総小金中野牧（捕込）が徒歩１分ほどのところにあり、４月の第一土曜日には、「とっこめ桜まつり」が開催されます。

初富稲荷神社は、明治３年（1870）２月２２日、京都の伏見稲荷神社の分霊を勧請して建立されました。初富稲荷神社の最初の手水鉢は、「北初富移民中」から奉納されたもので、初富で最古の金石文です。現在は郷土資料館に展示されています。その他、境内には、昭和４１年（1966）に「初富開拓百ケ年記念碑」が建立されています。

享保7(1722)年に設定された小金牧内の上野牧の捕込跡で，野馬の種付等の管理を行っていたが，現在は柏市立第二小学校となり，一部が現存し道路から見学できる。

上野牧に構築された二重土手。柏市側は千葉県の南柏特別緑地保全地区に指定され，地区内に保存されている。

上野牧に構築された野馬土手。柏レイソルホームスタジアム入口に所在。